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女性建築家たちからの住まい発信ブログ            「住まいを語ろう!創ろう!楽しもう!」

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仏像鑑賞

先月久しぶりに京都へ行くことにしました
理由は仏像展のチケットをいただき無駄にするのも悔しいし、仏像にも興味を大いに感じたので。
場所は何年振りかで・・・・京都国立博物館。
詳しく知りませんでしたが、設計者は片山東熊、コンドルに建築を学んだ第一期の卒業生、辰野金吾は同級生。代表作は現・迎賓館。博物館を数多く設計、奈良国立博物館、東京国立博物館表慶館、神宮微古館など。
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京都国立博物館外観

ここまで日経アーキテクチュアの建築巡礼に掲載されており、建物のみどころも書かれており、見過ごしていたところを今回じっくり見てまいりました。
本来の正面は現在の入口ではなく西側。正面から全体をみると横に長い美しさでした。
北側に新しい建物が。秋に公開される平成知新館。設計者は谷口吉生。さすが谷口さん、と感じる、やはり横長で上品でシンプルな美しい建物でした。

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秋に公開される平成知新館

仏像もすばらしく、手ごろな大きさのものは身近においておきたくなります。
近年白洲次郎・正子夫妻が人気でしたが(私も一時はまってかなりの本を読破いたしましたが)正子が書いた十一面観音の本を読んでから仏像に興味を持ち、他の仏像に関する本も読んでますます仏像に触れてみたくなっていたところで、
ほんとにいい機会でした。満足いたしました。
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鑑賞以外のひとつの感慨がありました。
平日の午前中ということで、訪れている方々の大半が高齢者。70代ぐらいの女性が90代ぐらいの女性の車いすを押していらっしゃるという姿もありました。親子でしょうね。
そして大半が女性。日本は本当に高齢社会で、長生きは女なのだと実感。その高齢者のうちのひとりになる私なのですが。

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三十三間堂

南にある三十三間堂。庭からは見ていましたが中に入ったことがなく、これもこの日に初体験。
数多くの仏像を堪能。俵屋宗達の絵画で皆さんご存知の風神、雷神も。千手観音の大きさに圧倒されます。何本かは数えられませんが。どうやってあの手をはめ込んでいくのか。

建築の職人技のすばらしさも感じているのですが、仏像を造られた仏師の方々の技のすばらしさ。どれほどの時間とエネルギーが費やされたのか・・・・・

ここで驚いたことがひとつ。
観光バスやタクシーが数多く停まっていたのですが、その何台かのタクシーから小学生が4,5人ずつ降りてきて、運転手の方の引率で見学へ。運転手の方がずっと付いて解説していました。先生はどこ?
今やこれが小学生の修学旅行か校外学習?いいのか?
おばさん、おじさんたちの京都めぐりならありえることですが。

女子高生が観光バスでガイドさんに連れられて、というまっとうな修学旅行の姿を見て安心もしましたが、あの小学生たちはどういう感覚をもってしまうのか・・・
知らない世界が広がっていく恐ろしさを感じるひとこまでした。

最後は近くの和菓子屋さんでお土産を。
すばらしい夏らしい色におもわず買ってしまいましたが、食べてみると、う~んとなる、味のない味でした。目で食べるもの。
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バスで京都駅へ。バス停にはたくさんの小学生。これが普通だよな、と思いながら一緒にバスへ。うるさい、行儀悪い!先生も一緒なのに。
タクシー小学生に怒り、バス小学生に怒り、仏像のご利益無しのおばさんとなりました。

by 辻ちづる
# by sumaitukurou | 2014-07-10 10:12 | 日常雑感

「耐震リフォーム達人塾」を受講しました

兵庫県が主催した「耐震リフォーム達人塾」を受講しました。
 
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今回は、本文と関係する適当な画像がありませんが、文字ばかりでは飽きますし、以下、先日、訪れた新緑の東福寺の写真を掲載させて頂きます。ご了承くださいませ。
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 建築物、特に、住宅の耐震化への取り組みは、国の「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」をもとに目標が定められ、耐震診断、耐震改修に対する補助制度が設けられています。
住宅や建築物の最低限の安全性を確保するため、これらの耐震診断や耐震改修といった耐震性向上のための取組みを行う場合、その費用の一部を国と地方公共団体が補助する制度です。地方公共団体によって補助制度の有無や補助内容は異なります。
 
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 実際に耐震改修の補助を受けるには、設計や工法に様々な技術的な基準がありますが、兵庫県では、今年度から新たに他の都道府県が設置した第3者機関や大学等の公的機関により性能が評価された工法についても、補助対象となることになりました。
 そこで、今回新たに補助対象となった愛知建築地震災害軽減システム研究協議会が研究されている木造住宅の「合理的で低コストの工法」を学ぶ講習会が開かれました。
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 私も日頃から設計の立場で住宅の耐震リフォームを手掛ける機会はあり、その都度、施主さまや、構造の専門家や現場の工事担当者とああでもないこでもないと悩みながら取り組んでおります。
 今回の達人塾では、そんな悩みを解決できる様々な工法やアイディアをたくさん得ることができました。

その幾つかを簡単にご紹介します。
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 まず、耐震補強の効果についての判断基準です。
耐震改修をする前に、設計者により、住宅を調査し耐震診断して家の強さを評価し、数値化します。そして、耐震改修工事によって、いったいどこまで家を強くするのかを決めます。具体的には、その現状の数値をどこまで上げるのか、目標を定め、具体的に補強箇所や方法を検討していきます。この判断基準となる数値は「評点」と言いますが、現状公表され使われているこの判断基準が実に悩ましいものです。
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庭は重森三玲作

それがこれです。
上部構造評点 1.5以上・・・倒壊しない
上部構造評点 1.0~1.5未満・・・一応倒壊しない
上部構造評点 0.7~1.0未満・・・倒壊する可能性がある
上部構造評点 0.7未満・・・倒壊する危険が高い
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・・・これをもとに、補強計画を立てますが、目標の評点を1.0にしても、「一応倒壊しない」では、、「一応って?」と不安になります。評点を1.5にすると「倒壊しない」とありますが、絶対に倒壊しないとは保証はできません。
設計する側も、施主さまもとても迷います。
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 それに対し、今回、紹介された考え方は、評点が持つ建物の安全の度合いを、地震の大きさと被害の程度との関係で考えよう、というものです。
例えば、
現状、評点が0.4の木造住宅の場合、震度5強の地震では、「大破」・・・「大破」とは、構造材の変形が10センチ以上で、避難生活が必要で修復が困難。内外装が激しく剥離しは柱が傾き・・・
評点1.0ならば、同じ震度5強の地震で「小破」・・・構造材の変形が1~5センチで、継続使用が可能で、軽微な補修は必要、、、、評点1.3では、・・・
というように、修復の度合いや避難生活の必要の有無など、被害の程度の違いを認識することができ、耐震改修の効果について現実的に判断することができます。
 これらの情報は「木造住宅の耐震リフォーム」(監修:名古屋工業大学 井戸田・寺田研究室、名古屋大学 森研究室、(株)えびす建築研究所)というパンフレットで見ることができます。
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 また、実際の工法については、なるべくお金や手間をかけずに補強する方法が紹介されました。

リフォームついでの大がかりな耐震改修はともかく、耐震のための補強工事だけが必要な場合、コスト、工期、解体は極力少なく、部分的な復旧で済ましたい、という場合がほとんどです。
そんな場合の為に、天井や壁を壊さなくても補強ができる工法などが多数紹介されました。
驚いたのは、その一つ一つの工法がすべて実験により検証され、耐力の数値が評価され、1か所あたりの簡単な工事単価まで紹介されておりました。例えば、押入れの内部から、中段や枕棚、天袋を解体せ構造用合板で補強する場合の仕様や耐震性能、設計手法、コストなどです。裏面に合板を固定する桟がなくてもホームセンターなどで入手できるアルミ材を使う、というようなものです。
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 今回、この講習を主催した兵庫県は阪神大震災を経験していますし、共済の名古屋工業大学も東海地震による被害が予想される愛知県にあります。他の府県に比べると、耐震改修への取り組みは進み、制度も整っているように思いますが、講習には、他の自治体職員の方も多数参加して熱心に勉強しておられました。
各自治体とも、差はありますが、補助金や税金の優遇など様々な制度が準備されています。
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 天井画は堂本印象の筆

いつ、大きな地震が来るかはわかりません。家族の命と財産を守るために、一刻も早く住宅の耐震化を図り、安心な暮らしを手に入れましょう。
・・・私たち設計者も常に勉強していかなくてはなりませんね・・・
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杉本雅子でした。
# by sumaitukurou | 2014-06-29 18:47 | 住宅リフォーム

椅子

十年近く愛用していた食堂椅子が傷んできました。北欧の家具を扱う店で買い求めたものですが、Ole Wanscher の作品です。グレーベージュの上品な布張りでしたが、深緑の厚手の布に張り替えました。

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その折にショールームでBØRGE MOGENSENのJ39が一脚ぽつんと佇んで居るのに出会い衝動買い!今は生産中止だとか。。。
元々、椅子は大好きで経済とスペースが許せば他にも身近に置きたいものが沢山あります。
BØRGE MOGENSENデザインのものは一見普通ですが、長く使って厭きない好さがあります。

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少し前に読んだ斎藤明美さんの著書の中に養母である高峰秀子さんの暮らしぶりが書かれてあり、その一節に「亀の子束子ひとつでも嫌いなものは使わない。」という行がありました。
その言葉が心に響き、台所用品や水周りで使う桶やバケツなどを少しずつ気に入ったものに替えていっています。椅子は気軽に買い替えることはできませんが、お気に入りの一脚になりました。(佐野江利子)
# by sumaitukurou | 2014-06-13 19:23 | 建築雑々

東北の手しごと展

みなさま、ご無沙汰ばかりでごめんなさい
このブログや、メンバーのホームページをお手伝いしてくださっている上田雅代さんとそのお仲間の皆さんが
岸和田でチャリティイベントを催されます。
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昨年は天満の天神さん近くの商店街で、同じ名前のイベントがあり、参加してとても面白かったです。
今週の金曜から三日間限定です
皆様ぜひご参加くださいね!
(By ひろわたり)
# by sumaitukurou | 2013-11-05 13:12 | お知らせ

鉄道の旅2000キロ  東北編

東北へローカル線に乗る旅にでました
朝から晩までひたすら鉄道に乗っているだけの乗り鉄の旅です
今回の主な目的は 三陸鉄道北リアス線 八戸線 青い森鉄道、奥羽線 五能線  などです
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まずは東北新幹線で盛岡へ
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盛岡市内を流れる北上川と遠く正面に岩手山

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北リアス線の田野畑駅から
下の水門の上を津波が越えてきたそうです

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北リアス線の駅、太平洋は静かでした

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八戸から青森へは内陸部を走る青い森鉄道に乗ります、線路沿いは防雪林ガ続きます、途中に三沢駅があり米兵パイロットらしき人が降りました
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青森から弘前へ向かう奥羽線の車窓から、田んぼの夕景と岩木山、ひたすら眺めていました

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朝の弘前駅、いよいよ憧れの五能線へ
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五能線は五所川原から能代までです、最初は岩木山をまくように走ります

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海岸線に出ると日本海沿いにのんびり走っていきます

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日本海の海岸の露天風呂、ワイルドでした

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鳥海山はすごい山でした

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新潟を越えたあたり、いくつもの大河を渡りました
まだまだ富山 金沢 大阪へと鉄道の旅は続きます
次回はこの旅で乗れなかった 山田線(盛岡から宮古)や岩手銀河鉄道などいろいろ乗りたい線がありますガいつまた行けるか、、、、
# by sumaitukurou | 2013-06-05 17:48 | 旅と建築